ジャッキアップ移動体 ―Bari-Bari-T,U― の開発

担当:塚越、天野、伊藤、大江、古知屋 


研究背景と目的

災害によって建造物の下敷きになった被災者を素早く探索・救助するロボットが求められている。そのため、これまでにも 要救助者の発見を目指した数多くの災害救助ロボットが開発されてきた。しかし、そのほとんどが予め存在する隙間経路の 移動を試みるもので、閉塞空間をこじ開けながら移動する手段はほとんど試みられてこなかった。
そこで我々はロボット本体幅よりも狭い隙間を自らこじ開けて潜入し、瓦礫重量物をジャッキアップしなら が狭隘空間を移動することのできるジャッキアップ移動体を開発した。

研究概要

移動方法としてジャッキアップ移動方法を導入した。これは移動体の上下に2枚のプレートを装備し、 瓦礫をプレートで支持するモードと、ボディで支持するモードを繰り返しながら移動を行うものである。そのため、移動体 はプレート部とボディ部の2つの部分から構成され、この2つの部分はジャッキアップ移動方法に基づいて互いに相対運動を 行うことで前進・後退を行う。さらに、移動体が自身よりも狭い隙間に潜入できる機構として、移動体のプレート部とボデ ィ部の前面に階段形状を施したステップ構造を導入し、ジャッキアップ移動の際にこじ開け動作を行うことができるように なっている。

主駆動源には油圧を用い、高出力でありながら大人一人で持ち運べるサイズを実現した。

先端には小型カメラやスピーカーを搭載し、被災者の探索や救出作業を効率的に行うことができるようになっている。

 


video4分40秒 WMV 10.9MB


〇SI2006優秀講演賞
 「瓦礫こじ開け機能を有するジャッキアップ移動体の開発」 大江邦明、塚越秀行、伊藤雅幸、北川能、留滄海

〇SI2005優秀講演賞
 「瓦礫こじ開け機能を有するジャッキアップ移動体の開発」 塚越秀行、伊藤雅幸、吉柳一郎、北川能


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